先日ビリーアイリッシュのワールドツアー【Hit me Soft and Hard】@マディソンスクエア・ガーデンに行ってきました!娘や友達家族総勢8名で。12歳の娘も初めてのライブ参戦!私もMSGのコンサートは初めての経験です。
期待以上の見応えあるライブで若者たちに混じってフィーバー(←死語)して来ました。
感動の中、色々と思うこともあったりで興奮冷めやらぬうちに、コラムに残そうと思いました。
ジェネレーションZ、謂わゆる“ジェンジー”に絶大な人気を持つビリーアイリッシュ。比べてはなんですが今や世界の歌姫テイラースイフトとは又対照的な立ち位置ともいえます。
折しも世界中のファンを圧巻した彼女のツアー【The Era】、両極端ともいえる2人のアーティストについて考察してみました。
-音楽性
テイラーは初期のカントリー時代からポップ、さらにフォークやインディー色の強いアルバムにいたるまで進化し続けています。特に、自己表現と自己解放をテーマにした近年の歌詞には、成熟度がウカがわれます。
一方 ビリーアイリッシュは、エレクトロニック、インディーポップ、ダークポップを取り入れた非常にユニークなスタイルが特徴。音楽のジャンルにとらわれず、自分らしさを大事にしたプロダクションが魅力です。
テイラーの音楽の変化は彼女自身の成長過程を表していて、初期の歌詞では恋愛の歌や恋愛のヒロイン像が多く、ポップシンガーとしてのイメージが強かった一方、近年は自己肯定や強い女性像を表現する曲が増えた印象。
また、メディアからの「女子力」の圧力や、女性アーティストとしての戦いを歌うことが多く、社会的なメッセージを強く打ち出しているのも特徴です。
一方ビリーアイリッシュのアイデンティティはとても独特で、性別や美の基準に縛られないスタイル。
彼女自身もジェンダーレスなルックで 自身のセクシュアリティやメンタルヘルスについて率直に話すことで若者の共感を得ています。“ダイバーシティ(多様性)”という言葉などヒョイと飛び越える自然体はZ世代ならではの空気感。まさに次世代アーティストだなぁと感じます。
-ファンとの絆
2人の強力な共通点はファンとの強い結びつきだと思います。
テイラーはファンとの強い絆を築いており、SNSやライブを通じてファンとのコミュニケーションを大切にしています。彼女は「Swifties」と呼ばれる熱狂的なファンを持ち、ファンに対する愛情や感謝の気持ちをダイレクトに伝えています。
同様にビリーも非常に忠実なファンを持っていてSNSやインタビューではカジュアルで素直な一面を見せ、個人的な感情や考えを共有しています。彼女のファンとの接し方はより「今どき」でジェンジーならでは、なフラットな結びつきと言えそうです。ファンはビリーを神のように崇めると同時に親友のような身近な立ち位置に感じられているのが面白い。
-ヴィジュアル
一方最も対照的といえるのは両者のファッションとビジュアル表現です。
テイラーはプライベートなファッションもさることながら、アルバムごとに異なるビジュアルコンセプトを展開し、その時々で進化し続けるスタイル。煌びやかドレスからカジュアルまで、トレンドを汲み取り多彩なファッションを披露しています。
一方ビリーはデビュー当時から一貫した個性を放つスタイル。オーバーサイズなTシャツ&ショーパンにスニーカー等、ジェンダーレスなストリート系。従来の美の基準や女性らしさを打ち破るスタイルを貫いた独自なスタイルは多くのファンに影響を与えいます。
ツアーでもそれらは顕著で目まぐるしく衣装やセットを変えてビジュアル的に訴えるテイラーとは対照的に衣装チェンジなしでストイックに歌い続けるビリーアイリッシュのステージは彼女の歌声と感性を際立たせます。
ライブでのファン達のファッションを見ればそれぞれのアーティストがどれほどファンのスタイルにも影響を与えているかが明白でとても興味深いです。
-メッセージ性
音楽性やアプローチは違えどこの2人の絶大な人気を誇るアーティストに共通しているのはファンへのポジティブなメッセージ。
テイラーは特に近年、音楽を通じて女性の権利や政治的な問題に対しても積極的に声を上げていて「女子」への圧力や女性アーティストとしての戦いを打ち出していて、ポジティブなフェミニズムを打ち出した歌に女性ファンが元気づけられています。
ビリーは自分自身のメンタルヘルスや人間関係の問題を詞にも反映させファンの共感を得ています。自己の闇や問題を赤裸々に語ることで多くのファンの心に訴え感動を与えています。そんな痛みを伴う歌詞に慈愛に満ちた歌声が又、一層心に響くのです。
さて、今日は米国で若者に絶大な支持を持つ2大女性アーティストについて取り止めもなく語ってみました。
みなさんはどちらの歌姫がお好きでしょうか?またよろしければご意見もお聞きしたいです♪